--人間での実験が出来ないことで研究は止まったかに思えた。
そもそもここまで研究が進展するとは予測していなかった。
千夏の能力を低く見ていたわけではないつもりだが、
それは私の予想をはるかに越えていた。
それだけ熱心だったのだろう。
千夏は何度か自ら実験台になろうとした。
その度に私たちは千夏をとめた。
「奈良くんが帰ってくる保障はない」
という引き止めの言葉では千夏はひきさがらなかった。
「もう逢えないのなら生きている意味がない」
と言う。
「だから、この実験に命をかけてもいい」と。
「帰ってくる保障はないが、帰ってこないと決まったわけでもないんだ」
と言うとしぶしぶ納得して、装置をより安全なものへと改良していった。
しかし--


