リビングで教授は出迎え、
「そうか、とうとう奈良くんも宇宙へ旅立つか」
と嬉しそうだった。

「はい、ここまでこれたのも教授のおかげです」

「君ががんばったからだ。向こうでもがんばってきなさい」

「後のことは任せてくれ」
と先輩も言った。

これから出航まで一ヶ月、宇宙センターから外出は出来ないからと伝え、

教授と先輩に出発の挨拶をしたので帰ると言うと千夏がバス停まで見送るという。