She and I・・・

改めて自分の作業が基準となった転回の重要性が理解でき、冷や汗が流れた。

「そして、そんなことは有り得ないだろうと想像していたのが『タイムマシーン効果』じゃ」

「タイムマシーン効果?」

「艦長は『ウラシマ効果』と言っていたかな。どちらにしても本当はそんな言い方はしないのかもしれん。でも結果はまさにそういうことじゃ」

「相対性理論とかそういうことなのですか?」

「実証されたわけではない。結果から言ってることじゃ。わしたちが高速で航行している間に流れた時間と地上で流れた時間に差が出てしまったために、この船"ホワイトエクスプローラー号"はタイムマシーンになったのじゃ」

「未来へのタイムマシーンですね」

「そうじゃ。30年後の未来へ1年かけて移動したんじゃ。だが、それは結果じゃ。計測する方法のなかった間は、どれくらい先の未来へ行くのかも計算のしようがなかった・・・」

「2年後の未来かもしれんし、100年後の未来かもしれん。それによっても、わしらの運命はまったく違ったものになっていただろう・・・。2年ならたいした違いは起きなかったかもしれんし、100年後ならわしらを待つ者もいないかもしれん」

「そこがわからなかったから、何もわからないのと同じということでみんなへは知らせなかったんですね」

「そうじゃ・・・」

しかし、色々考え合わせると・・・

「でも、気付いていなかったのは僕だけかもしれませんね」

「うむ。みんなベテランじゃからな・・・」

そうか・・・

そうだったのか・・・