She and I・・・

今でもこの出来事が悪い嘘であったらと思う。

鳴りをひそめていた交信機から、まずは音声が流れてきた。

この船の状態を確認するものだった。

これにサレンパーカー艦長が応答した。

船名を名乗り、乗組員の無事をつげた。

映像の送受信が可能になり次第、再度交信を開始するので、回線を開いておくようにとの指示があり、音声による連絡が途切れた。

「いったいどうしたというのだ」

艦長の表情は暗い。

「やっと帰ってきたと言うのに、今の反応はなんだ?」