「光〜!!」


人込みの中から俺の名前を叫ぶ、聞き慣れた声が聞こえてきた



『大和!!お疲れ〜。』


大「おせーぞ!!って、1人?」


花「こんばんは。」



俺の後ろから、ひょっこり顔を出した花を見て

目を大きく見開いてビックリする大和。



――想像通りの反応。




花「えっ?」



不自然な大和の態度に、俺のコートの裾を掴みながら困惑の色を見せる花――




大「ごめんごめん!!初めまして。」



そう言って手を差し出す大和の顔が、心なしか曇って見えたのは…気のせいなんかじゃない。












前に、貴史と3人で会った時と同じ居酒屋に入り、お決まりの乾杯で始まる。



「いや〜しかし、あの光にも春が来たとわね〜!!早く教えろや〜水くせーぞ!!」



“あの”って言葉が引っかかるけど、機嫌が良さそうな大和を見たら、聞くに聞けない…



『てか、何で知ってんの?』


蓮さん以外、誰にも言ってないのに…謎。





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