――ガラガラ



ベランダに続くドアが開き
冷たい夜風と共に、カーテンの隙間から顔を覗かせた花



『そんな所におったんか〜』


「うん!光もおいでよ♪」



寒いから嫌やなー。なんて思いながらも、手招きする花を無視出来ない俺は、大人しくベランダに出た




『さっぶー!!』



一歩、外に出ると…肌を刺す程の冷気が
温もった体を一瞬で冷やす…



「ここの景色綺麗だよね!!」


『高いからじゃない?景色よりも、下見たら足すくむ(笑)』


「ねえねえ!!」


『ん?』


「アタシと…付き合って?」











全くもって、それらしい雰囲気じゃなかった事に

多少、違和感を感じながらも…



いつか、こんな日が来るだろう…

そう、思っていた俺は

そこまでビックリしなかったけど…



思ってたより早かった事に、少しだけ戸惑った――。







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