〜花魁〜




『全然。逆に軽すぎ!』



腰を落としたベッドから“ギシッ”と軋む音が聞こえ

ゆっくり、花を下ろそうとしたら

首に腕を回して来て離れ様としない…。




『どしたぁ?』



一瞬だけ、ギュッと力の入った腕が気になり問いかけてみても

首を横に振るだけで何も言わない花―。





足りない頭をフル回転させて、気の効いた言葉を探してみるものの…

そんな物、俺の低レベルな脳内辞書にある訳がなく

静かな部屋は、更に静寂に包まれて行く。



『そうや!明日、仕事?』


「うぅん。休み…」


『それならさ〜昼間、デートしやん?』


「する!!」




そう言って、しがみついていた腕の力を緩め

俺の顔を覗き込んで喜ぶから

俺まで嬉しくなった――。





『ほな、はよ寝よ〜。起きなかったら置いて行くで?笑』


「寝るっ!!光も…一緒に寝ようよ…?」






.