〜花魁〜



『空〜!!』


近付いた2つの影の間を裂く様に声をあげた。



「ん!?」


そう言って振り返った空は、空なのに…

俺を見て「誰?」なんて…悪い冗談を言う。



『俺だよ。俺!!』


「健の知ってる人?」


[うぅん。]



この2人…なに言ってんだ?ついに頭イカれちまったんか?

てか、何で制服なんか着てるんだろ?プレイの一貫か何か?



いや…待て待て待て!!!!



何で…健也さんがおるんや……?



「僕ぅー?人違いやでぇ!」


そう言って、俺の高さに合わせる様にかがむ空は、幼さの残る笑顔を向けてきた。



“これは…きっと、夢や…”



夕日に向かって消えて行く2人の背中を見て
早く目覚めろ!!って思いながらも、一生…夢の中にいたいかも。なんて矛盾しまくりな事を思った…。










ピロロロロ〜〜



携帯から流れる耳障りな音により、徐々に現実に戻って来た俺は、イライラしながら電話の相手を見た。




━着信*蓮さん━



『タイミング悪っ…。』





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