〜花魁〜




「えっと…そのー……」


俯いたままモジモジと喋る花の声が、少しだけ震えてる様な気がしたけど、


“そのー…”の、先が知りたい俺は…

あえて気付いてないフリをした。



しばらくの間、沈黙が流れて…この空気に痺れを切らし始めた時…

近くにいた蓮さんが口を開いた。



「あぁー、今日ほんまに暇やなー!!こんな日に客なんて来ねえから店閉めっぞー!!」


って、大声でわざとらしく言う…。



『そんな適当で良いん?潰れんで(笑)』


そう言った俺に、蓮さんは耳元でコッソリと…

「むしろ感謝して欲しい位なんやけど!!まぁ、俺からのクリスマスプレゼント♪」


なーんて言うから!!……何でか分からないんだけど、一瞬だけ心臓が跳ねた。



『後々、高くつきそうで怖いんやけど…。苦笑』


「はぁー…お前な〜、ほんまに可愛くないで。素直に受け取れ!!俺の優しさを!!!って事で、立ち話はここら辺にして、お前はさっさと花ちゃん送って帰れ!!」


最初はコッソリだった声も、次第に耳が痛いくらいの大声になり……ふと、花の方を見ると…苦笑いしてる。



『聞こえた?』


「うん。聞こえた…。苦笑」



“ちょっと待ってて!”



その言葉を残し、店の奥にあるロッカーに向かい、私服に着替えた。









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