「お前も、遠回しに腹立つこと言う奴やな〜」
『遠回しちゃいますよ?分かりやすく、あえてオブラートに包まんと言うたんやけど?』
「ほんまにムカつく。」
『良く言われます(笑)ってか、ほんまに暇っすね〜。』
ここに辿り着くまで、人で溢れ返った道を歩いて来たのに…
そんな外とは裏腹に、片手に入るくらいしかいない客の数。
カップル達は、あっつーい夜を過ごしてるって言うのに!!
店の中は、冷え切っている。苦笑
『今日は、蓮さんファンの子達も来ないっすね?』
「みんな酷いよねー。彼氏の方が大事なんだって〜」
それが普通じゃない?クリスマスに、わざわざ彼氏の誘いを断って蓮さんに会いに来る事の方が酷い様な……
『蓮さんに酷いなんて言われたら、ファンの子達の面目がないじゃないっすか〜』
「お前さ〜、俺の事なんだと思ってる訳?」
『え?へんたい。』
7年も働いてると、大抵の事は許される。
蓮さんは店長やけど、気さくやし友達みたいに接せるから、それが この店のイイ所やと思う。
「生意気♪」
そう言った後、“可愛くないで!!”って付け加えると、店の奥に消えて行った。
――カランカラン
今日、初めて聞いた来客を告げる音に
視線をドアの方に移動させる
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