〜花魁〜



『ちょっ…離せや!!』


腕をがっちりと掴まれて



「また…来るから。何回でも来るから。」



そう言うと、ゆっくり手を離し…帰って行った。




――…

―――……



家に帰って来て、早速買って来た酒を開ける。



ふと、掴まれた腕に目をやると…うっすらと赤く、指と爪の食い込んだ痕が残っていた。




『アイツ…力、入れ過ぎやって…。』











ほんまは、嬉しかったのに…

貴史が来てくれて嬉しかったのに、素直に喜べなかったんや。



貴史が心配してるって事も、顔を見れば直ぐに分かるのに

酷い態度しか取れなかったんや―…。




『そらぁ……』


意地っ張りな所まで似ちゃってるんやけど!!




『…ごめん。』


ほんまに、ごめん…。貴史。





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