〜花魁〜




――あれから、気付けば1ヶ月が過ぎていて

これと言って、何かある訳でもなく…変わらずの毎日



違う所があるとすれば…

人工的に作られた、綺麗なイルミネーションと

暑苦しいくらいのカップルの数…。



後者は、単なる俺のひがみ。



世間はクリスマスと言う…恋人達の為に存在するであろうイベントに、寒さも忘れて盛り上がっている。




“今年のクリスマスも1人か…゛




なんて思いながらも、イベント事に全くもって興味がない俺からしたら…正直どうでもいい。


これは、ひがみじゃなくて本心。




だけど、いつもより多いカップルの数に

少しだけ切なさを感じるのは、羨ましさからか…?




こんなに沢山の人がいて

こんなに沢山の人が、好きな人と思い合えてて

普段なら当たり前に思ってる事にも敏感に反応するのは

クリスマスと言う聖夜のせい。









カランカラン……






見慣れた扉を開けると、見慣れた景色が目に入る。



「お〜、光。おはよーさん!」








.