〜花魁〜




それからは、仕事にも行かず…

むしろ、無断欠勤。

さすがにクビだよな〜。とか、他人事の様に思いながら

携帯の電源も切ったままやし、

家のチャイムが鳴ろうが、ドアがノックされようが

無視し続けて



毎日毎日、たいして強くもない酒に

溺れて行った―…。




「光…?飲みすぎやって!!」



そう言って、俺から酒を取り上げる花は

いつまで、ここにおる気なんやろう?




『…うるさい。返せやっ!!』




人間…落ちるのなんて、呆気ないもんだよなー。



俺は、絶対に酒にだけは溺れない!!って思って来た…

まぁ…毎晩飲んだくれる空を見て、そう思って来たんやけど。

それが、今じゃ…この有り様。笑えるやろ?



やけど、飲んで飲んで…ひたすら飲み続けて

常に酔っ払っていたら、少しは気が紛れるんや――。







「…ごめん。バイト行って来るわ。」



そのまま、帰って来なかったらいいのに。



花が、コッソリと1人で泣いているのを知っている。

偶然、見たから―…。

でも…今の俺には、泣いてる花を抱き締めてやる事も

涙を拭ってやる事も出来ないから、

あえて、気付いてないフリをし続けている。



『…帰って来んでええで?』


「帰って来るから!!」



毎日繰り返される、同じ会話すら嫌で仕方ない――。





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