〜花魁〜



『お前等が…引き止めたりしなかったら…空は連れて行かれなかったんや…。』


「光…、分かってくれよ…」



そう言って、俺の肩に手を乗せる貴史が震えていて

分かってるけど…分からないフリをした。




『…返せよ。俺の空…返してくれよ!!』





――バチン!!





「お前がそんなんで…空が喜ぶ訳ねえだろ!?しっかりしろや!!」



この2〜3日で、何回叩かれたんやろ?

やけど、痛いのは…叩かれた頬じゃなくて、情けない俺の姿。



てか、しっかりしろって…こんな状況でしっかり出来る奴なんておるのかよ―…。




『大和も貴史も…、分かってくれるって思ってたけど、俺の思い過ごしだったみたいやな。所詮…こんなモンだよな〜。あはははは〜、俺、帰る。』



…こんな所におりたくない。






――…

―――……



外に出ると、これでもかって位に太陽が照らして、雲ひとつない青空で

冷房で冷え切った体から、一瞬にして汗が湧き出る。






一度、実家に行き

空の持ってた鞄を手に…自分ん家に帰った。






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