〜花魁〜



小窓も閉じられて、銀色のドアに向かって
火葬場の職員が空を連れて行く…。




嫌や。嫌や。嫌や!!!!




『連れて行くな!!』


後を追いかけて、棺にしがみついた…。



『頼むから…連れて行かないでくれ…。』



困った顔をする職員の向こう側に、駆け寄ってくる大和と貴史の姿が目に入って来た。



「光…、しっかりしろ!!」


そう言って、無理やり離そうとする2人に抵抗をする



『…離せって!!触んなや!!空が…空が連れて行かれちまうだろが!!』


「貴史!!反対側、抑えろ!!」



2人係りで、左右から抑えつけられて…動きたいのに動けない―…。



『ほんまに…離せやー!!』


こんな事してる間にも、どんどん銀色のドアに近付いて行く空…。












――バチン!!




爽快な音がホールに響き、左頬の痛みが…叩かれた事を告げている。



『何すんだよ!?』



俺を叩いたのは、意外にも海で…
何で叩かれたのか…全くもって分からない―…。



「姉ちゃんの前で…そんな事して、恥ずかしくないん!?」



恥ずかしい…?

俺は、恥ずかしい事をしてるのか?

俺のワガママは、恥ずかしい事なのか?



『恥ずかしい事なんて…ひとつもない。』




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