〜花魁〜



通夜も終わり、火葬当日――。



後ちょっとで、ほんまにお別れなんや…。


そう思ったら…しっかりと、空の姿を目に焼き付けておきたいのに
そんな、俺の意志に反して…勝手に出てくる涙…。






広めのホールには、俺の知らない人も沢山いて
空の職場の人や、向こうで出来た友達やろう。




「そろそろ、お時間なんで最後です。」


事務的に言葉を発する火葬場の職員に、何故か腹が立つ―…。




『ちょっと…待て!!』



空の周りを囲む様に出来た人だかりを押しのけて、空の横に行く。


『…どけよ!!』




もう、小窓しか開かないから…顔しか見れないけど…

ちゃんと見たいんや。




『空…、好き。大好きやで?ずっと…空だけ、やから。』



みんながいる前で、空の冷たい唇にキスをする…。



人が見てても関係ない。

どう思われても構わない。

もう、異常でも何でもいいよ――。




俺は、空の事を…

『愛してる―…。』





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