〜花魁〜



――翌日


昼前に花から電話が来て、家まで来てもらった。




ピンポーン



チャイムが鳴り、玄関のドアを開けると
そこには、大きな紙袋を持った花が立っていた。




『どうぞ。』


「えっ、いいん?」



さすがに“はい、ありがとう。帰っていいで”って訳にも行かないし




『嫌ならイイけど…?』


「…お邪魔します。」



リビングに行くと、オトンもオカンも家族全員が一カ所に集まっている。



「お線香あげてもいい…?」


『うん。隣の部屋。』




花の背中を見届けて、ふり返ると…
予想通りの表情を浮かべる家族。


きっと、初めて花を見た時
俺も、こんな顔してたんやろなー。とか思う。




「か…のじょ?」


一番最初に口を開いたのはオカン。



『うん。喪服持って来てもらった。』


「アタシは…反対やから!!」


普段、大人しい雪が…珍しく声を上げた。



「絶対に嫌やっ!!あんな…あんな…、お姉に似た人…嫌や!!!!」


『でかい声だすなや!!聞こえるがな。』





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