〜花魁〜



悲劇のヒロインを演じて
自分だけが辛いって顔して
妹にまで八つ当たりして…



ほんまに辛いのは、俺でも海でもなくて
空自身だって言うのに…
頭では分かってても、気持ちがついて来てくれない――。




「姉ちゃんの前で…止めようよ―…。」


『…ごめん。』




ピロロロロ〜〜♪



シーンとした空間に携帯の着信音が響く



『あっ、俺や。』



━着信*花━



色々ありすぎて、花の事…すっかり忘れてた―…。



「誰?彼女?」


『…うん。』


「ふぅ〜ん。彼女ねぇ〜。」


『何か問題でも?』


「別に〜。あたし、部屋戻るわ。もう暴れんといてな!!」



そう言って、海が部屋を出て行ったと同時に鳴り止んだ携帯を手に

花に電話をかけ直した。




プルルッ―…




「もしもーし?光?用事終わったん!?」




嘘を付いた訳じゃないけど…
どうしても、空と逢う事を花に言えなかった。

今日も[用事で出掛ける]としか言っていない。




『実は―…。』




やけど…こんな事になって隠すのも変やから

全部、話した。




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