〜花魁〜



『追い掛けるに…決まってるがなぁ…。』



徐々に視界が歪んで行き、手紙の上にポタポタと水玉模様ができ

文字が滲む―…。




もし、あの時にこの手紙を受け取っていたら
きっと…追い掛けたやろう…。



今だって、追い掛けるで?当たり前やん。




『こんな風に…逢いたくねえよ!!約束するから…起きろって…。』







気がついたら、家の中の物に当たり散らしていて
色んな物が豪快な音を立てて、足元に落ちる――。



みんな、壊れてしまえばいい!!

みんなみんな、無くなってしまえばいい。




「何してるん!?」


そう言って部屋に入って来た海は
散らかった部屋を見て、止めに入る




ドンッ!!



『触んなっ!!俺に構うなや!!』


「いった―…。」



これでもかって位に力を込めて、海を突き飛ばした…。




「嫌や!!」


『嫌じゃねえよ!!出てけよ!!』


「絶対に出て行かない。」



泣きはらした目で睨んでくる海が
しゃくに障って仕方ない――。



『何やねん、お前。そんな目で見るなや!!』





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