〜花魁〜



ドンッ!!



『いっ…て…』



いきなり飛んで来た貴史の拳が、俺の頬に当たって

口内に、血独特の鉄の味が広がる。




『何…すんだよ!?ふざけんなよ?』


「お前が黙って聞け!!ふざけんなは…お前だ。光!!」



黙って聞いたら…

[嘘やで。空じゃない。]って言ってくれんのか…?



「光って…言ってた。空の口…確かに光って動いてた。俺は、見たんや!!間違いなんかやない。」


『嘘や―…。そ…ら…。うっ―…』




スッ―…。



そのまま廊下に座り込んで泣く俺を

ただ、ジッと背中をさするだけの貴史の手が震えている―…。






『空に…逢いたい…。』


「逢って来い。約束してるんやろ…?こんな所に座ってねえで、逢って来いよ!!」




せや――。

約束してるんや。



[絶対に行くから]



そう言っていた空が来てくれたやから

俺も約束守るんや―…。





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