バチン!!
『……っ、』
「お前、自分が何言ってるか分かってんのか!?」
左頬に鈍い痛みを感じ、顔を上げると
右手を握り、拳を震わせる貴史の姿が目に入った。
「お前が良く見ろ!!」
『これの何処に空の証拠があるんだよ!?』
包帯で、顔も分からないのに
目の前に横たわる人間が、空な訳ない。
[綺麗にしてあげましょう]
看護師の1人が口を開き
一旦、治療室の外に出る様にに言われた―…。
治療室から出ると、病院の外に向かって
無我夢中で走った
あんな所にいたくない!!
だって…、あんな所にいたら
認めなきゃいけないじゃないか―…。
みんな、空と違う人を…間違えてるんや。
タチの悪い冗談やろ?そうやろ?空。
まだ、外は こんなにも暗いんやで?
これから朝を迎えるんやで?
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