〜花魁〜



治療室に響く複数の泣き声…。



俺は、この声の主を知っている。



オカンに、海に、貴史――。



「光!!」



ドアの前から動けないでいると、俺に気付いた貴史が駆け寄って来た



『あはは…、何、これ?こんな冗談…笑えねえぞ?』


「来い!!」


そう言って、無理やり俺の腕を引っ張ると
空の前まで連れて行かれた。




声を出して泣く、オカンと海と雪。

俯いたまま何も喋らない医者と看護師。



それから…

顔と体に、グルグルに包帯を巻かれた、空であろう人から伸びた数本のコード。

そのコードの先にあるモニターからは、ピーって音が出ているだけで、何も動いていない。




『あはははは〜!!みんな何で泣いとるん?これが空?笑わせんなよ』


「光―…。」


『おい、オバサン?自分の娘…見間違うとか有り得ねえだろ?海と雪もや。姉ちゃん見間違うなよ!!こんなんがお前等の姉ちゃんか?良く見ろや!!』



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