〜花魁〜



生温い風を受けながら
全身から湧き出る汗を拭う余裕もなく病院に向かった。



きっと、何かの間違いやって!!

俺の事…騙そうとしてるんや。

俺から空を引き離す為に嘘ついてるんやって!!





怖い位に静まり返った病院に、エンジンの音が響いて
その音に気付いた雪が、急いで駆け寄って来た。



「お兄!!早く!!こっちこっち!!」



海と言い、雪と言い…何でそんなに急かすんだよ?



きっと、病室のドアを開けたら

「ドジっちゃった♪」

なんて、舌を出しておちゃらける空がおるって!!



だから、急かすなよ―…。






薄暗い廊下を抜け、救急の入口に行くと
一気に明るくなった空間に、思わず目を細めた。




━治療室━



「ここ―…。」



そう言って、真っ白のドアをスライドさせた

その時…、





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