〜花魁〜



――カランカラン


来客を告げる鐘が鳴り、一組のカップルが入って来た。



『「いらっしゃいませ〜」』



今日は、やけに客が多い――。

いつもなら暇でボーッとしてる蓮さんでさえも
珍しく動いてるくらいやし。



まぁ…、暇やと余計な事とか考えて
落ち着かないから丁度いいのかも。





「あっれ〜おかしいな〜」


『どうしたんっすか?』


「いや、今日アレ鳴ってなくね?」


そう言って蓮さんが古時計を指さした



『たしかに―…。』


いつもは0時ピッタリに豪快な音を立てて時間を知らせるのに

今日は0時を過ぎているのに鳴らなかった。



「ついにガタが来たんか〜?」


ブツブツ言いながら古時計を覗く蓮さんの後ろ姿に

嫌〜な予感が走る。



『………。』



何やろ?この感じ…




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