〜花魁〜




エアコンの風で揺れる花の髪が、鼻にかかって くすぐったい。



『花―…。』


「はぁい?」


『俺の側から離れんでな。』



花が思ってくれた分だけ、俺も自分なりに返して行くから



『俺の近くにおって。』


「光―…」



自分勝手なのは重々承知してる。

やけど、1人は…嫌や――。




『いや?』



腕の力を緩めて、花をこっちに向かせて問う



「嫌…な訳ないしっ!!」



花のアゴを軽く上げると、今から俺がしようとしてる事が分かったらしく…ゆっくりと目を閉じた。




唇と唇が触れ合って

舌と舌が絡み合って

人間って、こんなにも温かいもんなんだって

寄り添うって、こんなにも簡単な事だったんやって

そう、思った――。




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