開始時間を大幅に過ぎた頃
目的地の式場に着いた。
わざと遅れて来たんやけど――。
朝から震えっぱなしの携帯をズボンのポケットに忍ばせて
陰からコッソリ覗く。
『すげぇ―…』
目の前に現れた光景に、思わず生唾を飲んだ…。
俺の時みたく、そこら辺にある様な普通のホテルとは違って、
洒落て言うならば[チャペル]って単語がピッタリ。
『あいつ…どんだけ金かけてんねん!!』
良く考えたら…俺、怪しい人やん!!
物陰に隠れて、ブツブツと独り言を言うてるんやし…
他の人が見たら、ストーカーみたい――。
しかし…
ドラマとかテレビでしか見た事がない様な光景に
開いた口が塞がらない。
ひとつだけ言える事があるならば…
場違い!!
私服で来なくて良かったって心底思った。
『情けないねぇ〜俺。』
妹の結婚式にも、堂々と顔を出せないなんて―…。
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