現実(リアル)-大切な思い出-

「幸姉、何かあったの?火月くんが関係してる?」


「火月が‥水月を階段から突き落としたの…」


「は…?」

俺は、意味が判らずに呆けてしまった。

「な、何だよ突然」


「もうわけが判らないわっ」

幸姉はそう言って、泣き崩れた。


俺は、まだ状況が掴むことができなかった。


「あれ以来、あの子おかしいのよ。部屋に篭ろうとするし、水月を見ると怒鳴るの‥私にだって物を投げてきて‥どうして…」


「何が‥原因で水月くんを…?」


「判らないわ。だから、どうすればいいか判らないのよっ!」


幸姉は、そう言って顔を上げた。

涙に濡れたその顔は、あまりに痛々しく見えた。


「もう私には無理だわ‥あの子を育てる自信がない…」