青い空に
キーンと響いた音と共に
白球が浮かぶ





外野手は
素早くその落下点に走り
グローブへと
白球を吸い込ませる








あたしは
その音がスキだ







昔から耳に慣れている
金属音は
あたしの心を
いっそう振るい立たせる










「早く入りたいなぁ~」
とぼやくあたし。






「ゆいん家のお父さんまだ許してくれないの?」
あゆは
そう言って苦笑い








まだあたしが
野球部に入部してない訳



それは














父親。