モグモグとご飯を食べていると、電話がかかってきた。
今は7時30分。
きっと里久だろう。
里久は、桜沢里久(さくらざわりく)と言って、あたしの親友だ。
里久も同じ鶴神中学校に入学する。
『もしもし?』
あたしが電話に出ると、やっぱり里久からだった。
『もっしもーし、莉菜?里久だけどー、今日一緒に行くって約束したよね?』
うん、と返す。
『それでね、ウチのお母さんが送ってってくれるみたいだから、8時ごろ迎えに行っていい?』
『え・・・でも悪いよ~』
『いいっていいって!!じゃあ8時ごろ迎えに行くから用意して待ってて☆』
『ごめんね。ありがと!!』
お互い、バイバイと言って電話を切った。
お母さんにこのことを伝えてから、歯を磨きに洗面所に向かった。
