手首をつかまれたまま移動して、しばらくしてパッと放される。 「あいつら、苦手なんだ」 「あ、うん。見ててわかるよ。あたしの後ろに隠れきれるわけないのに、その動揺っぷりが」 「苦手だからね」 「はは」 「あ、ほらここ。近場のスーパー」 意外に食材に関してうるさかったのがびっくりだ。 ………… 夕食は、魚のムニエルとスパゲッティを作ることに。 「あんた、飯作れんの?」 「適度に。味は保証できないけど」 「ふーん」