俺は菜月のことを 放っておけなかった。 初めて会った時から 菜月の目はとても悲しくて いつも何かを訴えていた。 それでも、周りに 迷惑をかけないように 無理して笑う菜月 初めはそんな菜月を ただ黙って遠くから 見守っていた。 だが、思い詰めた表情で 窓から空ばかりを 見上げている菜月を どうにかして助けてあげたい 俺はそう思うようになった。