俺様VAMP!


座り込んでいたのを、膝で立つくらいに。
僅かに引き上げられて。
腰に手を回されて。

相変わらず、頭の芯が眩む。

息が……。
うまく、できない。


くらくら、
震えはじめている、私を見て。
蓮がようやく口唇を離した。

まだ、まともに目を開けられなくて、呼吸も整わない私を冷静に覗き込んで。
何かを確認して。

ゆったりと、顔の位置を下げた。

先ほどより、鋭敏に反応した。
柔らかい髪筋が、首をくすぐったからだ。

「…ごめんな。詩乃」

え……?


どうゆう意味、と問い返そうとした瞬間。



ブツリ、と。