俺様VAMP!


一気に冷や水を浴びせられたように、汗の量が増した。

「な、………っ!」

「詩乃、お前、朝の態度なんだ?」

青混じりの黒い髪を揺らせて、美麗な顔を苛立たちそうに歪ませて。
横柄な口調をした…男。
制服を崩すように着ている。

…迷わず、私の方へズンズン歩み寄ってくる。

引き攣った息をする私をよそに、一瞬だけ凪いだ教室の空気が色を持ち始めた。

特に、私を取り囲んでいた女の子たちは、一気に頬を上気させて、微かに黄色い悲鳴を上げて、蓮を見ている。

蓮は視線に構わない。
周囲のどんな目線の中でも、平然と佇んでいられる人、なんだ。

教室中の視線が注がれる。

好奇。
不審。
…羨望?

あらゆるものを、まぜにした視線が集中する。
いたたまれなくなって、私は顔を伏せる。

…が、それすら許されなかった。