そう判断して、面倒くさそうにため息をつく。
「…わかったよ」
「……おやすみ」
こちらの返答に、満足そうにそう微笑んで、斎は自分の部屋へ戻っていく。
再び部屋に静寂が戻ってきた。
詩乃たちの部屋とは、構造は同じだが、こちらのほうが一回り広い。
……本当に何もない部屋だったな。
メイは自分の好きな服やら小物やらで飾り立てて、ゴチャゴチャとモノが多い。
遊佐は正反対。シンプル一辺倒で、せいぜい体を鍛える道具が転がっているだけだ。
斎は本やら書類だらけで、書斎のようになっている。
観月の部屋はまだ覗いていないから知らないが…。
俺の部屋にも何もない。
詩乃の部屋と近いほどに。
最低限のものしか、置いていない。
備え付けられた家具で十分だからだ。
…詩乃、か。

