生意気な義弟





「「いただきます」」





空がいつもより早いから、今日は早めの夕飯になった。





「なぁ、茜。今日の放課後、グラウンドに来てただろ?なんか用事だった?」




え、なんでグラウンドにいたって知って…





「空、気付いてたの?あんなに人がいっぱいいたのに?」





絶対気付いてないと思って、何も言わずに帰ったのに。





「気付くに決まってんだろ。」





うわっ、今の言葉、ドキドキしたよ。





やめてよね、弟のくせに姉にそんなこと言うの





「あっ、とくに用事はなかったんだけど…少し寄ってみただけ」



「ふーん、つーか高原先輩と茜って知り合いだったわけ?」



「な、なんで?」





なんで空が玲君とのこと聞くの?




私、まだ空に何も言ってないよね?





「高原先輩が茜に手をふってるの見えたから…仲良かった?聞いたことないけど」




聞いたことないに決まってるよ、私だって今日初めて知り合った人だし…。





だけど空に隠し事ってよくないよね。





空なら、ちゃんと考えてくれるはず。