そして、1時間目の授業は玲君と二人でさぼり2時間目の最初に玲君と別れた。
「茜!」
「円香」
ニヤニヤ笑いながら近づいて来る円香。
「なぁにがあったのかなぁ?」
まっ、玲君の呼び出しから1時間目をさぼってから帰って来たんだもんね。
円香の反応は多分正しい。
「高原君に告白された……」
「うん、で?」
「返事に困ってたら、友達以上恋人未満になって欲しいって。俺を知って欲しいって。だからそうした。」
その言葉に円香は驚いた顔をした。
「付き合わなかったの?」
「だってほんとに高原君のこと、私なにも知らないし…。いい加減な返事できなかった」
私の言葉に、円香は『不器用』と一言だけ言って褒めてくれた。

