クリスマスは本来はキリスト生誕を祝う、記念日のはずだが・・・


いつの間にか、恋人達が集う日に変わった。


僕も、誰かと付き合った事はあるけど・・・


ある時期から、恋に臆病になっていた。


また、どうしても、宇宙に行きたくて、勉強ばかりだったから。


支度をして、扉を開けるとユイが黒いロングコートを着て待っていた。


『こんばんは、メリークリスマス・・遠野くん』


ユイはハニカミなが、買ってきたケーキの入った箱を渡した。


『最近、勉強ばかりだったから・・今日は、ゆっくり話したいから・・』


ユイの冷たい手を握りながら、思いっきり抱き締めた

好きって気持ち、以上にいとおしい気持ちで満たされた。


『会いに来てくれてありがとう・・・』


『こちらこそ・・いつも側に居て、居てほしい時に居てくれて、ありがとう』 

僕達はいつの間にか、同じ夢を追い掛けていた、その中で出会い、そして、互いに前に進むために――


お互いを必要としたのかもしれない。


温もりが温かい――




部屋にユイを入れた。


テーブルの上には、室内の簡易プラネタリウム機があって、ユイはそれを見つけて嬉しそうだった。


インスタントコーヒーをいれた。


此処に来て、部屋に女の子を入れたのは初めてだった

ユイも色々と面白いのか、興味を持ってみていた。 

そんなユイを見ながら楽しく思った。