たどり着いたのは、薄暗い城

ファウルといた城よりも暗く、そして不気味


「ついた。
おまえは今日からここに暮らす。」

「……。」

「…なぁ。」


急に、黒薔薇のソナタは息が唇にかかるくらいまで近付いてきた

「喋れないのか?」

「!」


「喋る事のできない唇。
なんて勿体ない。」

ペロッと私の唇を舐める


「唇の他の使い道、わかるか?」


彼はニッコリと、悪魔の笑みを浮かべた



「愛という欲望のために使うのさ。
今日からおまえは、俺様の奴隷人形だ。」


そう言って深く深く口付けを落とす


拒む事もできずに、受けとめてしまった


落ちて行く


彼の闇に