俺は誰にでも笑顔で挨拶をした。
そこは商売人の息子、
きっちりと教え込まれている。


そのことで、おじいちゃんも
親父も近所では鼻が高かったはずだ。


「さすがあなたのお孫さん。」


「さすがあなたの息子さん。」


と、必ず頭には「あなたの・・・」
が付いてくる。


結局はおじいちゃんや、親父の
株が上がるばかりだ。

所詮、俺は孫であり息子でしかない。



そんな自分に違和感を感じ始めた。