もうひとつの箱を開けると

真ん中にハートのピンクの石が埋め込まれた指輪が入っていた。




また涙が溢れてきた……。

「聖……。」



「だから、美雨は死なないで……。
聖の分まで生きて……、お願い。」

柚莉は弱くそう言った。



「…もう大丈夫。
これ見たら死ぬ気なんて吹っ飛んだよ。」


「そっか。
じゃあ部屋に帰ろっか。」


「うん。」