「おはよっ、ちぃ」

「おはょぅ・・・」

消えるような声で返事をする私に、しーちゃんが驚いた顔をする。


「ど、どうしたの?」

「昨日の放課後・・・」

私は昨日の放課後に生徒会長特別室で起こった出来事を言いそうになったが、結局、会長のことも、犬のことも、何も話さないことにした。
話してはいけない気がした。


「何でもない」

「えー!なにそれ!気になるって!」

話しかけてやめた私に、しーちゃんが文句を言う。