電車は発進してすぐにトンネルへと入った 黒くなった窓ガラスに美優の三枚の金色に似た美しい羽根が映し出された 周りの人は片羽根しかないのに自分の背中には何故か三枚もの羽根が付いているのは昔から疑問だった しかしそのおかげで人には見えない羽根が私だけには見えるのだと随分昔に納得させていた