そしてシアンは倒れて込むと気を失った
ミユはガタガタと震えたまま、その場から忽然と消えた
チリン
ポツン
ポツン ポツン
雨が降りだした
倒れていた少女は車にぶつかった記憶を無くし無傷で逆に、倒れているシアンに向かって、どうしたの?と話しかけていた
茫然自失のヒューの瞳からは涙が零れだし、それを雨が流す
ヒューはシアンを抱き抱えて天界へと戻りたかったが、羽根がないモノは天界では生きてゆけないのは痛い程理解していた
事態を聞きつけ近くの家の住人が慌ててシアンに駆け寄った
その住人がいずれシアンの両親となる人だった


