海に花、空に指先、地に霞


天鳥が、目を真ん丸にした。
黄金の宝石みたいだった。

「そんな約束、できないって」

「約束なんて、しなくていい。ただ、…見守っててよ」

「…………」

凪世は見送ってくれたという。

天鳥が…輪を揺らして。

いつか。

森さんの大地に還るんだ。

「…そう思ったら、…なんだか…幸せに、思えるじゃない?」

空の王様が、眉を歪めた。金色の瞳を霞めて。

笑顔にも泣き顔にも見えた。
でも口から出て来るのは、やっぱりいつもの悪口。

「……あんた、やっぱり馬鹿なんだ」

「……なッ!」