『人の話聞いてる?』

「・・・うん、聞いてる」

『俺は別れる?って聞いてるんだけど。』



「・・・・・ごめんなさい」

『切って?』

「え?」

『早く電話切れっつってんだよ!!!!』

電話越しの泰ちゃんは、怒り口調だったけど

今にも泣きだしそうな声だった。

「でも、泰ちゃんの事・・・」

『ちげーよ。お前は俺の事が好きで

付き合ったわけじゃねえんだよ。

お前、慶太を忘れたくて俺と付き合ったんじゃねえの?』