天使からの贈りもの

 俺は、立派なハンターになるのが夢だった。ベリルは、その手助けをしてくれた。

 本当の両親の顔は、もううっすらとしか覚えてないけどセシエルとベリルの記憶があれば、それで十分だ。

 それ以外に望んだら、贅沢者だよな……

 次に彼と再会する時は、一人前のハンターになったのだと、胸を張れるようになりたい。

 その時、きっと彼なら柔らかな笑顔で『良かったな』と返してくれるだろう。

「ベリル……」

 ライカは助手席から、見送るベリルの姿を焼き付ける。