「カーっ! 美味い」

 仁王立ちでビールを飲み干すライカ。

「……」

 まだ27歳だというのに……ベリルは何故か、ライカが年寄り臭く感じた。

 ベリルは現在、50歳である。25歳の時に不老不死になり、25年が経っている。

 ライカの育ての親であるセシエルがハンターだったため、ライカもハンターになったが意識だけは一人前で技術はからっきし。

 ハンターとして2年ほど仕事をしていたが騙されてベリルを捕まえようとし、当り前だが失敗。それから一度は別れたが、再開して現在に至る……という訳だ。

 因みにハンターとは、依頼主の希望の相手を捕まえる人間の事だ。もちろん、犯罪者や指名手配犯なども捕まえる。警察に連れて行けば報酬が貰えるのだ。

 もっとも、そんなハンターたちばかりではなく金のために誰でも捕まえるやからも多くはない。

「!」

缶ビールを傾けるベリルに、1人の女が近寄ってきた。白いワンピースに肩までの金色の髪、青い瞳をサングラスで隠している。

 ナンパか? と、思ったが……

「ベリル・レジデント。あなたに、頼みたい事があります」

「?」

 彼女の目に、鋭い光をベリルは感じた。