「……?」

 アンデルセンは、いぶかしげにベリルを見つめる。

 こいつの雰囲気は、掴めない。何を考えているのか解らない……

 ベリルを前にして、初めて背筋から冷たいものが流れた。

 あれだけいた仲間は、どこにいった? 30人はいたはずなのに……何故、こいつは今、1人なんだ?

 アンデルセンの表情に、ベリルは口の端をつり上げる。

「不思議そうだな。お前が1人でここにいる。という事に、私もおかしな感覚なのだがね」

「!」

 それに、ロッシュはハッとした。そうだこいつの仲間はどうした?

「他の仲間に、私の仲間を攻撃させるように指示したのだろう。彼らの動きを我々が察知するのは難しい」