「いよいよ、来ましたね」

 ロッシュの仲間が、ぼそりと彼につぶやいた。

「ああ……」

 だが、勝てるのか? 相手はシーフだ、傭兵に太刀打ち出来るのか疑問だ。

「!?」

 その時、部屋の灯りが突然点灯した。

「うっ」

 その光に、一瞬目を奪われる。

「無事なようだな」

 聞き覚えのある声。

「……?」

 ロッシュはまぶしさから解放されて、声の主に目をやる。

 その人物に、目を丸くした。目の前にはベリルが1人。

 銃を持って彼に笑いかけていた。