天使からの贈りもの

 少しずつ進むベリルたち。ベリルたちのチームが入る頃には、すでにほとんどの場所が制圧を終えていた。

 だが、まだアンデルセンとロッシュたちを目視確認していない。


「! やっぱりベリルか……」

 アンデルセンは、いくつか設置している監視カメラでベリルの姿を捉えた。

 苦い顔になる。

「まさか奴が来るとは」

 あごひげをいじり、思案する。

「“死なない死人”だ。プランBでいく」

 それを聞いた仲間たちは一斉に散り散りになった。

「クク……」

 アンデルセンは、ベリルを見つめて口の端をつり上げる。

「『神の子』よりも、貴重なモノが手に入るかもな……」